失敗を恐れない子に育てる方法【挑戦する心を育む3つのステップ】

こんにちは! スポーツメンタルコーチ  増田良子です。

私は主にアスリートのお子さんを支える保護者の方々のサポートを行っております。
また、部活動などの団体競技のサポートも発達段階に応じて行っております。

スポーツでも勉強でも、子どもがチャレンジを躊躇してしまう瞬間、ありますよね。
その内側には「失敗したらどうしよう」「失敗したくない」という気持ちがあることが多いです。
親としては「もっと自信を持って!」と言いたくなる場面ですが、その言葉だけでは子どもの心には届きません。

実は、失敗を恐れない子どもに育てるには、親の声かけや環境づくりが鍵になるのです。
今回は、心理学と子どもの発達理論に基づいて、失敗を成長のチャンスに変える3つのステップをご紹介します。

目次

失敗を恐れる子どもの心理とは

失敗=自分の価値が下がると感じている

子どもが失敗を恐れる背景には、「失敗=自分がダメな人間だ」と感じる思考のパターンがあります。

これは「自己評価」が「結果」に依存している状態。
例えば、テストで失敗すると「自分はバカだ」と思い込んでしまうのも「結果が全て」という考え方です。

この思考に囚われると、チャレンジすること自体が怖くなってしまうのです。

なぜ失敗を怖がるのか? 子どもの心の内側にある3つの背景

子どもが「やってみたいけど…失敗したらどうしよう」と思って足を止めてしまう背景には、いくつかの思い込みや心の癖があります。
それは子ども自身の性格だけではなく、日々の環境や親の関わり方が大きく影響しているのです。


1. 「成功しないと認めてもらえない」と思い込んでいる(完璧主義の影響)

「100点じゃないとダメ」
「1位を取らないと意味がない」

そんなふうに結果だけを褒められてきた子は【成功=価値/ 失敗=否定】と無意識に結びつけてしまいます

一度の失敗で「自分はダメなんだ」と思い込み、「完璧じゃないなら挑戦しないほうがマシ」と感じてしまうようになるのです。
本当は頑張りたい気持ちがあるのに、ミスや負けを恐れて踏み出せなくなります。


2. 「失敗すると怒られる」と学習してしまっている(過保護・過干渉)

たとえば、工作でうまく作れなかったときに「なんでこんなふうに作ったの?」「ちゃんと見本通りにやって!」といった声かけをされた経験があると、子どもの中に「失敗=叱られること」というイメージが定着します。

また、「ケガをしたら危ないからやめておきなさい」など、親が先回りして挑戦の機会を奪ってしまうと、子どもは「自分でやることが怖い」と感じてしまうようになります。

その結果、「失敗しそうなことは、やらないほうが安全」と行動が縮こまり、チャレンジできなくなってしまうのです。


3. 「周りにどう思われるか」が気になって挑戦できない(評価への過敏性)

「うまくできなかったら笑われるかも」
「失敗したら友達にバカにされるんじゃないか」

こんなふうに、他人の目を過剰に気にしてしまう子どももいます。
とくに、普段から親や周囲の大人が「◯◯ちゃんはもっと上手にできてたよ」など、他の子と比較する発言をしていると、自分の価値を外の評価で測る癖がついてしまいます。

本来は「失敗しても大丈夫」と思える環境があれば挑戦できる子も、周囲の視線を恐れることで、「失敗=恥ずかしいこと」「やらないほうが傷つかない」と思い込んでしまうのです。


これら3つの要因は、どれか1つだけで起こるのではなく、複雑に絡み合って子どもの「挑戦する心」を萎縮させてしまうことがあります。
だからこそ、失敗を恐れる背景を知ることが、親としての大きなサポートの第一歩です。


失敗を恐れない子に育てる3つのステップ

① 失敗を“挑戦”と捉える声かけをする

子どもが失敗したとき、親としては「どうしてできなかったの?」と詰問したくなりますが、それは逆効果。
代わりに、「挑戦したこと」に目を向ける声かけが重要です。

  • NG:「なんで失敗したの?」「どうしてできなかったの?」
  • OK:「挑戦したんだね!その勇気がすごいよ!」「よく頑張ってたよね」

さらに、「次はどんな方法でやってみようか?」と問いかけることで、「失敗→学び→改善」のサイクルが自然に生まれます。


② 小さな成功体験を積み重ねる環境づくり

子どもが失敗を恐れなくなるためには、「自分にもできた!」という成功体験を重ねることが大切です。
成功体験は、自己肯定感と自己効力感を高める基盤となります。

1回でもチャレンジできればOK
はじめの一歩を踏み出せればOK
昨日できなかったことがちょっとでもできればOK

成功の基準を「完璧」ではなく「行動」に設定することで、達成感を味わいやすくなります。

小さな成功体験の積み重ねについてはこちらの記事も参考にしてくださいね
https://ryokomasuda.com/224/


③ 失敗エピソードを共有する

「成功者だって、最初は失敗していたんだよ」と伝えることで、子どもは失敗=悪いことではないと感じられるようになります。

以下のエピソードは有名です。

  • マイケル・ジョーダン
    「試合で9000回以上シュートを外した。でもその経験があったからこそ成功できた。」
  • トーマス・エジソン
    「1万回失敗したけれど、その1万回は成功への道のりだった。」

オススメは、親御さん自身の失敗談の共有です。
1番身近で1番信頼している大人である親の失敗談は、「あ、失敗しても大丈夫なんだ」という安心感も与えます。

りょうこ
「親の失敗談を話そう」については次回のブログで詳しくお伝えしますね!

これにより、失敗が「恥ずかしいこと」ではなく、「成長の糧」だと感じられるようになります。


うっかり言ってしまうNGワードと改善策

子どもが失敗したとき、親はつい「励まそう」「正そう」という気持ちから言葉をかけてしまいます。
しかし、無意識に口にした一言が、子どもの自己肯定感を下げたり、挑戦する意欲をくじいたりしてしまうことがあるのです。

以下では、特に避けたいNGワードと、その代わりに使いたい声かけの工夫を具体的に解説します。

❌ NGワード1:「そんなこともできないの?」

🔎 なぜNGか?

この言葉は、「できない=おかしい」「できて当たり前」というメッセージとして伝わります。
子どもは「できなかった自分」を責めるようになり、「失敗=否定されること」と刷り込まれてしまいます。

✅ 改善策:「できたことはなに?」一緒にできた部分を見つけましょう!

「ダメだったこと」ではなく「できたところ」に焦点を当てる方法。
たとえ結果が伴わなくても、途中の努力や工夫を認めてあげることで、次も挑戦してみようという気持ちが育ちます。
挑戦したということは、それだけで立派なことです。そして何よりも経験値になっています。


❌ NGワード2:「もっと頑張ればできるよ!」

🔎 なぜNGか?

一見前向きな言葉ですが、今の頑張りでは足りないと聞こえることがあります。
すでに頑張っている子どもにとっては、「まだダメなんだ…」という絶望感につながることにもなりかねません。

✅ 改善策:「やってみてどうだった?次は何を試したい?」と問いかけましょう

問いかけにすることで、子ども自身が挑戦の振り返りを自分の言葉で行えるようになります。
一方的な評価ではなく、対話を通して、次の行動への前向きなエネルギーが生まれます。


❌ NGワード3:「なんでそんな簡単なこともできないの?」

🔎 なぜNGか?

これは、できないことを恥や劣等感に直結させてしまう危険な言葉です。
「みんなできてるのに、自分だけ…」と感じ、他人と比べて自己評価を下げてしまいます。

✅ 改善策:「頑張ったね。どこが一番難しかった?」と一緒に考えてみましょう

努力を共感しつつ、「どこがハードルだったのか?」を一緒に考えるスタンスを示す言葉です。
この声かけは、子どもに「分かってくれてる」「失敗してもいいんだ」と安心感を与え、挑戦へのハードルを下げてくれます。


❌ NGワード4:「お兄ちゃんはできたのに…」

🔎 なぜNGか?

他のきょうだいや友達と比較されることで、子どもは「自分は劣っている」「親はあの子のほうが好きなんだ」と感じてしまいます。
比較は競争心をあおるどころか、自分のペースで成長することへの自信を奪ってしまうのです。

✅ 改善策:「自分のペースで大丈夫」を日頃から伝えましょう

この言葉は、子どもが自分のリズムで進んでいいというメッセージ
「他人と比べなくてもいい」「自分のやり方を大切にしていい」と受け取ることで、安心してチャレンジを重ねられるようになります。


📌 親の言葉は、子どもの「自己評価の鏡」になる

親が何気なく発する一言は、子どもにとっては自分の価値を測る物差しになります。
だからこそ、「できた・できなかった」だけに焦点を当てるのではなく、「どう頑張ったか・どんな気持ちで取り組んだか」といったプロセスを認める言葉
が、子どもの挑戦を支えてくれるのです。

りょうこ
失敗しても「自分は大丈夫」「またチャレンジしてみよう」と思えるような、心の土台となる声かけを意識していきましょう。

まとめ|失敗は子どもの成長を促す最高のチャンス!

子どもが失敗を恐れず、挑戦できる心を育むためには、親の声かけや環境づくりが重要です。
挑戦そのものを認め、小さな成功体験を積み重ねることで、失敗の捉え方が「ダメなこと」から「次の一歩」へと変わっていきます。

今日から、子どもが失敗したときには、こう伝えてみてください。
「挑戦したこと、それ自体がすごいんだよ!」

これが、失敗を恐れない子に育てる第一歩です。


お子さんに失敗をさせてあげられない親御さんは、まずは体験コーチングからどうぞ♪ご予約はこちらから
親御さん自身に思い込みや手放せない記憶などがある可能性が高いです。


「スポーツをするお子さんを全力で支える親御さんのための7日間無料メール講座」こちらからお申し込みいただけます→7日間無料メール講座申し込み🈸

「親が子どものメンタルコーチになるには」の受講も無料メール講座にお申し込みいただくことで20%オフで受講できます!→「親が子どものメンタルコーチになるには」講座内容はこちらからご確認ください✅

次回の「親が子どものメンタルコーチになるには」は2025年6月29日(日)10:30- 対面(オフライン)にて開催です!!

スポーツメンタルコーチング

スポーツメンタルコーチ 増田良子は主にアスリートの保護者や、子育て中のお母さんたちへのコーチングを、保育士としての経験や脳科学、心理学に基づいて行っています。

増田良子

親が変われば子どもが変わります!!

ラグビーお子さんへの声かけの仕方がわからない

野球緊張との向き合い方を知りたい

サッカーお子さんのやる気を引き出したい…..etc

お父さんお母さんに出来ることがたくさんあります!

遠方の方、なかなか外には出る時間がない方zoomでのコーチングも受け付けています

まずは体験コーチングからどうぞ♪ご予約はこちらから

  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次